太陽黒点の数で景気は変わる?関係あり?なし?
理想の景気のあり方はずっと右肩上がりで線が引かれることです。でも実際の景気は
上がったり下がったりします。世の中にはエコノミストと呼ばれる専門家がいて、
この景気の行方について、さまざまなデータや知見から分析予測します。日本はすで
に成熟社会に入り、中国やインドのような急成長の余地はあまりありませんが、景気
のでこぼこはあります。そういった景気のでこぼこも、すでに多くの先達がいろいろ
な分析を重ねて理論家した法則の上に成り立っています。ジュグラー波やコンドラチェフ
の波といった景気循環の法則がそれです。経済などを学んだ方なら、聞いたことがある
かと思います。ジュグラーの波は約10年サイクルで起こるとされる景気循環の波で
主に企業の設備投資と関わっているとされます。またコンドラチェフの波は、約半世紀
50年を周期に起こるとされる景気循環の波で、大きな技術革新で起こるとされています
こうした景気循環が、実は太陽によって影響を受けているといったら、どうでしょうか?
かねてより人類の営みは太陽によって大きな影響を受けてきました。太陽の活動が低調
なときは、大きな革命が起こるとされ、一方、活動が活発なときは、穏やかな気候が続く
ため、社会が安定すると言われてきました。その太陽の活動の様子を示すのが、太陽表面
に現れる黒点の数です。つまり黒点の数が多ければ、太陽活動が活発で社会が安定し、
黒点の数が少ない時には大きな社会革命が起きたりするということです。その黒点の増減
のサイクルが先の景気と連動しているのです。実は近年はまれにみる黒点の数が少ない
時期だと言われています。それも100年に1度の。アメリカのNASAは、08年の9月
の段階で黒点がまったく観測されない日が50日あまりになったと発表しました。黒点の
停滞ぶりはその後09年になっても続き、国立天文台の観測では1月が4日、2月に1日
だけだったと言います。08年から09年にかけて世界経済に何が起こったかは、皆さん
ご存じだと思います。果たして太陽の黒点と景気、あるいは人類活動はどのような関係が
あるのでしょうか。